「眼球から怪光線を発射しているのではないか?」初見の読者にそう錯覚させるほど、この技のインパクトは強烈だ。しかし、その正体は実に生々しく恐ろしい物理現象に基づいている。
仕組みは至ってシンプルでありながら凄絶だ。吸血鬼となったディオの体内にみなぎる強大な体液圧力を両眼球へ集中させ、レンズの役割を果たす角膜の毛細孔から針状の高圧流体として一気に射出する。工業用のウォータージェットカッターと同じ理屈だ。超高圧で押し出された体液の束は、強固な石造りの城壁すら容易に穿ち、対象の肉体を一瞬で切断する。
自分の眼球を破壊しながら射出するという自己犠牲的かつ狂気的な発想。再生能力を持つ吸血鬼だからこそ成立する、まさにディオという男の執念が生み出した極限の攻撃手段なのだ。