ネット上の情報や日常会話で非常に多く見られる誤解が、「猿も木から落ちる」と「木から落ちた猿」の混同です。語順がわずかに異なるだけですが、両者の意味は根本的に異なります。
木から落ちた猿の違いを端的に言えば、前者が「名人の偶発的なミス」を指すのに対し、後者は「権力、財産、後ろ盾など、自らの拠り所を失って何の力も発揮できなくなった哀れな状態」を意味します。政界で派閥の領袖が失脚して孤立した際などに「まるで木から落ちた猿のようだ」と表現されるのが典型例です。
同僚の単純ミスに対して「今日の〇〇さんは木から落ちた猿みたいだね」などと言ってしまうと、「後ろ盾を失って無能になった」という強烈な侮辱になってしまうため、言葉の取り違えには厳重な警戒が必要です。