ニューヨークの古書売買の世界を追ったドキュメンタリー映画『ブックセラーズ』が描いたように、紙の書籍には所有する喜びと文化の継承という不可逆な価値が存在する。液晶画面をスワイプする体験とは明らかに異なる重みがそこにはある。
Netflixで動画を流し読みし、Amazon Kindleで電子書籍を手軽にダウンロードできる現代。利便性の頂点に立つ時代にあって、あえて装丁の肌触りや紙の目を楽しめる場所を設けることの意味は大きい。アナログな本の持つ熱量と静かな存在感を、手元でじっくり噛み締めることができる。