二人の関係は、職務上の緊迫感とも不可分であった。特務機関NERVの作戦部長であるミサトと、内務監察官でありながら三重スパイとして暗躍する加持。いつ命を落としてもおかしくない極限状態において、あのベッドの空間は世界で唯一、二人が警戒を解くことのできる聖域であったと同時に、極めて危険な情報交換の場でもあった。
加持がミサトに遺したカプセルや真実への鍵。それらの伏線は、暗闇の中で交わされた二人だけの視線や会話にすでに埋め込まれていた。死を予感していた加持と、彼の真意を測りかねながらも惹かれていくミサト。二人の距離感は、NERVという組織の闇の深さと比例するように加速していった。