社殿の左奥へ進むと、都内では滅多に見られない朱色の「千本鳥居」が姿を現します。木漏れ日の中に連なる鳥居のトンネルを抜けた先に広がるのが、東伏見稲荷神社の心臓部とも呼べる「お塚(おつか)」エリアです。
ネット検索で「東伏見稲荷神社 怖い」というサジェストを目にすることがありますが、その発端の多くはこのお塚巡りにあります。お塚とは、信仰者たちが各々の神名(徳川稲荷、末廣稲荷など)を石に刻んで祀った祠群のことで、鬱蒼とした鎮守の森の中に数十基ものお塚と無数の白狐像が林立しています。
この場所が「怖い」と囁かれる理由は、決して不吉な心霊スポットだからではありません。俗世から隔絶された圧倒的な静寂と、凝縮された祈りのエネルギーがあまりにも強烈であるため、霊的な感受性が鋭い人が威圧感を覚えるからです。ルールと礼儀を守って真摯に参拝すれば、これほど温かく力強く願いを受け止めてくれる場所はありません。
【お塚巡りの正しい参拝作法】
1. 鳥居をくぐる前に一礼し、心を落ち着かせる。
2. 各お塚に刻まれた神名を静かに確認しながら、ご縁を感じた祠に二礼二拍手一礼で祈願する。
3. 決して騒いだり、祠の石や狐像に無暗に触れたりしないこと。