いま、国内外の玩具業界がこぞって熱烈なアプローチを仕掛けている分野がある。科学・技術・工学・アート・数学を横断的に学ぶ「STEAM教育」の領域だ。その中核を担うアイテムとして脚光を浴びているのが、感性とテクノロジーの架け橋となる進化系トイカメラである。
小児科医であり発達神経科学の権威でもある榊原洋一医師は、幼少期における自発的な探索行動の重要性を説き続けてきた。ただ与えられた映像を見るだけの受動的なスクリーンタイムとは異なり、カメラを構えて「何を撮るか」を選択する行為は、能動的な空間認知能力や意思決定力をフル稼働させる。被写体との距離を測り、光の当たり方を気にし、日常の些細な美しさに気づくプロセスそのものが、極めて良質な知育玩具としての役割を果たしているのだ。