作中で視聴者を最もやきもきさせたのが、大谷亮平演じる風見涼太との恋路でした。平匡の同僚であり、誰もが認める超ハイスペックなイケメン・風見は、当初は結婚に対して冷笑的で合理主義なスタンスをとっていました。しかし、百合ちゃんの飾らない本質や仕事への矜持に触れるうちに、17歳という年齢差を超えて惹かれ合っていきます。
本編のクライマックスでは、互いの気持ちを確かめ合い、手を取り合うハッピーエンドを迎えた二人。しかし、ファンの間で長年議論を呼んだのが、その後の展開です。2026年1月に放送された『逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類! 新春スペシャル!!』において、二人がすでに円満な別れを選択していた事実が明かされました。
ネット上では「結ばれたままでいてほしかった」と惜しむ声が一部で見られたものの、ドラマ評論家や大人の視聴者層からは「極めて誠実でリアルな人間描写」と絶賛されました。互いを深く尊重し、好き合っていたからこそ、生活リズムや将来設計のズレを無理に合わせることなく、最良の友人・理解者へと関係をアップデートしたのです。
さらに同スペシャルでは、百合ちゃんが子宮体がんという病気と向き合う過酷な現実や、高校時代の同級生である伊吹(西田尚美)との再会を通じて、恋愛だけではない「生涯の友」との絆を深めていく姿が描かれました。誰かに依存して救われるのではなく、自分の足で立ちながら他者と手を携える百合ちゃんの結末は、大人の自立のあり方として深い納得感をもたらしました。