旅行者が陥りがちな落とし穴として、まず挙げられるのが伝統の宮崎銘菓青島ういろうにまつわる消費期限の認識違いです。名古屋や山口のういろうと異なり、青島ういろうはうるち米粉と砂糖を主原料とし、防腐剤を使わずにせいろで蒸し上げる素朴な生菓子です。
そのため、賞味期限はわずか2〜3日しかありません。「真空パックで1ヶ月くらい保つだろう」と誤認して職場配布用に購入し、配る前に固くなってしまう失敗事例が後を絶ちません。さらに重要なのは、「冷蔵庫に入れてはならない」という点です。米粉の性質上、冷やすとデンプンが急速に老化してボソボソになり、本来のモッチリした官能的な食感が完全に失われてしまいます。どうしても日数が経過した場合は、レンジで軽く温め直すかトースターで表面を炙るのが通のリカバリー策ですが、基本は「購入当日または翌朝に食べ切る」ことが大前提です。
もう一つの罠は、購入場所による在庫とラインナップの偏りです。「お土産はすべて宮崎空港で買えばよい」と安易に考えていると痛い目を見ます。空港売店は全国流通に乗る大手ブランドの箱菓子が極めて充実している反面、地元密着の老舗菓子店や個人工房の手作り品は納入数が限られ、午後には完売することが珍しくありません。
宮崎市街地で本気の品定めをするなら、JR宮崎駅構内にある宮崎駅みやざき物産館(KONNE)の巡回が鉄則です。県内各地の商工会や生産者が直接納入するディープな銘品が集結しており、空港では見かけない希少な地酒やローカル調味料、朝獲れ加工の特産品を確実に確保できます。