2000年代以降、数々の映画やTVドラマで彼女が見せたのは、主役を支える脇役=バイプレイヤーとしての圧倒的な実力だ。『ナビィの恋』で見せた繊細な感情表現や、数々のサスペンス、ホームドラマで魅せる「どこにでもいそうで、どこにもいない」人物像の構築力は圧巻である。
台詞のない一瞬の間、目線の揺らぎ、わずかな声のトーンの変化――。そうした過剰なアピールを排したナチュラルなアプローチこそが、物語全体のリアリティを底上げする。共演者の魅力を引き出しつつ、作品全体の質感をぐっと深めるその手腕は、制作者たちにとって「作品に深みをもたらす確実なピース」として重宝されてきた。