睡眠中の異常行動をめぐっては、インターネット上で誤った応急手当や都市伝説が流布しており、二次被害を引き起こす引き金となっています。知っておくべき代表的な盲点と誤解を正しくアップデートしてください。
誤解1:痙攣している時は舌を噛まないように口にタオルを噛ませるべき?
これは人間に対する古い応急手当の誤解が犬に持ち込まれた極めて危険な行為です。発作中の犬は咬合力が無意識下で最大化しており、口に指や布を入れると飼い主が骨折や裂傷などの重傷を負うだけでなく、愛犬の喉をタオルで塞いで窒息死させたり、歯を折ったりする大事故につながります。発作中に口内へ触れる行為は絶対に厳禁です。
誤解2:体を激しく揺さぶったり、大声で名前を叫んで呼び戻すべき?
脳の神経細胞が興奮状態にある時に、体を激しく揺すったり大声で叫んだりすると、感覚刺激が脳への過剰な入力となり、かえって発作の継続時間を長引かせたり重篤化させたりする恐れがあります。部屋の照明を落として暗くし、テレビや音楽の音を消して静かな環境を整えることが鉄則です。
誤解3:ピクピクしている時に体が冷たいのは単なる寒さ?
犬が寒さで小刻みに震える「シバリング」と睡眠中のピクつきは別物です。シバリングは起きている時にも発生し、筋肉を収縮させて熱を生み出す生理現象ですが、睡眠中に呼びかけても起きず、体温が低下している(直腸温で37.5℃未満)場合は、ショック状態や低血糖、循環器不全に陥っている可能性が高いため、保温措置を講じつつ即座に獣医師の指示を仰ぐ必要があります。