深夜営業を巡っては、ネット上の古い情報や誤った法解釈を真に受けた結果、警察の取り締まりに遭うケースが後を絶ちません。現場で頻発する代表的な3つの誤解を正します。
誤解1:「深夜0時前にラストオーダーを取れば、0時以降も酒を飲ませて良い」
これは完全な誤りです。風営法が規制しているのは「酒類を提供する行為」そのものだけでなく、「客に酒類を提供して飲食させている状態」を含みます。たとえ注文が23時50分であっても、深夜0時を過ぎた時点で客席に酒が残っており、客がそれを飲酒している状態であれば、深夜酒類提供飲食店としての届出がなければ違法となります。
誤解2:「店内にダーツマシンやカラオケを置くだけなら特定遊興にはならない」
機材を設置して客が自由に歌ったり投げたりする行為自体は直ちに「特定遊興」には該当しませんが、問題は「店側が遊興をあおる行為」です。スタッフがカラオケの曲を入れて手拍子で盛り上げる、ダーツの対戦相手になって歓声を誘導する、DJブースを設けて音楽に合わせて客を踊らせるといった行為は「客に遊興をさせる行為」とみなされ、深夜0時以降は特定遊興飲食店営業の許可がなければ明確な違法行為となります。
誤解3:「知り合いばかりの会員制バーだから警察の届出は不要」
看板を出していない隠れ家バーや、会員制を謳うプライベートサロンであっても、対価を得て飲食物を提供している以上、法律上は公衆の出入りする飲食店です。警察の立ち入り捜査において「会員制」という看板は一切の治外法権を生みません。むしろ閉鎖的な空間ほど無届営業や違法接待の温床とみなされ、重点的な内偵捜査の対象となりやすいのが警察の実務です。