南海トラフ巨大地震の発生リスクが叫ばれ続ける高知県において、医療機能の維持は県民の生命線そのものだ。津波浸水エリアから離れた岡豊(おこう)の丘陵地に位置する同病院は、発災時の四国全域における「最前線基地」としての役割を担う。
新設された「防災型スマート病棟」には、停電時でも72時間以上フル稼働できる自主発電システムと、大型ヘリポート、自家水道ろ過プラントが完備された。特筆すべきは災害時の可変性だ。平時は通常の病室として使用されている広大なエントランスや会議スペースが、発災時にはわずか30分で100床規模の高度集中治療室(ICU)へ変貌する構造になっている。