ドラマ版『ライアーゲーム』におけるフクナガの登場は、第2回戦「少数決ゲーム」でした。塚原悠という偽名を使い、神崎直を巧みに騙して絶望の淵に突き落とした場面は、日本のテレビドラマ史に残る裏切りシーンの一つです。
フクナガの代名詞となった「バカだよねー!」というセリフや、舌を出して相手を挑発するオーバーリアクションは、単なる台本の指示だけではありません。演出を手掛けた松山博昭監督とのセッションの中で、鈴木浩介がキャラクターの狂気とコミカルさを極限まで増幅させた結果生まれたものです。現場でのテスト段階からテンションを最高潮まで引き上げ、周囲のキャスト陣が思わず笑いを堪えるほどの怪演を繰り広げたというエピソードは、制作スタッフのインタビューでも語られています。
奇抜なキノコ頭(ボブカット)にド派手な柄シャツ、大きな眼鏡というビジュアルも、一度見たら忘れられない強烈なフックとなりました。鈴木浩介はこの役をきっかけに「怪演俳優」としての確固たる地位を確立し、数々の名作ドラマへ引っ張りだこになる大ブレイクを果たしました。