専門学校を卒業後、彼女が選んだキャリアの第一歩は、日本最大の広告代理店である株式会社電通への入社だった。大手企業の社長令嬢という肩書を持ちながらも、現場では一社員としてコピー取りや雑務、お茶くみに至るまで精力的にこなした。職場の同僚や先輩からは、分け隔てなく接するフレンドリーな性格と、持ち前の明るさで部署の雰囲気を一変させる存在として愛されていた。
仕事終わりのアフター5には同僚たちと飲み会に繰り出し、ディスコ全盛期のカルチャーを謳歌するなど、バブル期の東京を感性豊かな一人の若い女性として全力で生き抜いた。社会に出て揉まれたこの株式会社電通での日々は、単なる社会人経験にとどまらず、多様な人々の価値観やメディアの動向を肌で知る貴重な修練の場となったのである。