ワノ国編の終盤、満を持して本編に本名「アラマキ」として登場した海軍大将・緑牛。ウェーブがかった野性的な長髪、口元にくわえたタバコ、胸元を大胆にはだけたシャツ、そして彫りの深い無頼漢の面構えを目にした瞬間、古今の映画通の誰もが原田芳雄(1940〜2011年)の姿を想起しました。
公式なキャラクターデザインの造形美を観察すると、その類似性は単なる偶然の域を完全に超えています。野武士のような骨太な輪郭、鋭くもどこか退廃的な色気を漂わせる眼光、ニヒルに歪む口角のラインは、1970年代から90年代にかけて日本映画界を席巻した原田芳雄さんの全盛期そのものです。原作者の尾田栄一郎先生は、かねてより単行本の質問コーナー「SBS」や各種インタビューで無類の日本映画好きを公言しており、歴代大将の系譜を踏まえても「緑牛のモデル=原田芳雄」は議論の余地がない決定打となりました。
さらに決定的な証拠となったのが、彼の本名が「アラマキ」と明かされた点です。このネーミングこそが、映画史に残る傑作時代劇へと直結する最大の暗号でした。