東京油組総本店を初めて訪れた人が最も戸惑うのが、「卓上調味料を使ったセルフ調合」です。運ばれてきた段階の油そばには、麺の底に少量のタレが沈んでいるだけで、完成形ではありません。東京油組総本店が推奨する食べ方を正しく実践しなければ、本来のポテンシャルを体験することは不可能です。
絶対にしてはならないのは、「運ばれてきた状態のまま一口啜る」ことと、「麺が冷めてから調味料を入れる」ことです。麺が熱々の状態でないと、油と酢が混ざり合って乳化せず、タレの風味が麺に均一に乗りません。着丼と同時に間髪を入れず、以下の黄金比で回し入れる必要があります。
- 並盛り:酢 2周、ラー油 2周
- 大盛り:酢 3周、ラー油 3周
- W盛り:酢 4周、ラー油 4周
この「酢とラー油の黄金比」を注ぎ終えたら、丼の底から湯気が立ち上るうちに、タレ・油・調味料・麺が完全に一体化するまで最低10回以上、豪快に天地返しを繰り返して混ぜ合わせるのが鉄則です。酢の酸味は熱で適度に飛び、ラー油の辛味は特製タレのコクを引き出すブースターへと変化します。
さらに、味の奥行きを決定づけるのが卓上および店員へ声掛けして提供される調味料の存在です。卓上に常備されている「刻み玉ねぎ」は、加熱処理を控えたシャキシャキの食感と硫化アリル由来の爽やかさをもたらし、油の重たさを完全に中和します。そして見逃せないのが、店員に口頭で頼めば無料で小皿提供される無料トッピングのすりニンニクと柚子こしょうです。
中盤を過ぎたあたりで無料のすりニンニクを小さじ半分投入すると、マイルドだった醤油ダレが一変してパンチの効いたジャンキーな味わいへと進化します。また、東京油組総本店のおすすめトッピングとして名高い「スペシャルトッピングA(ねぎゴマ+半熟たまご)」をあらかじめ加えておけば、白ネギの香味と黄身のまろやかさが麺全体を包み込み、最後の一口まで飽きることのない重層的な旨味を楽しめます。