折れたネジの取り方完全版!頭がない・埋まった絶望を救うプロの裏ワザ

折れたネジの取り方完全版!頭がない・埋まった絶望を救うプロの裏ワザ

折れたネジの取り方完全版!頭がない・埋まった絶望を救うプロの裏ワザに関する深掘り記事を速報でお届けします。関心のある方は必見です。

ボルトを締め込む、あるいは緩めようとした瞬間に頭部が破断した場合、真っ先に行うべき初動は「即座に一切の作業を止めること」です。整備工場や金型工場のベテラン職人が口を揃えて「最初の数分間の焦りが、数万円の損害を生む」と警告するように、人間はパニックに陥ると、手元にあるドライバーやペンチで破断面を乱暴に回そうとする衝動に駆られます。しかし、これは最悪の悪手です。

頭部が折れた原因を力学的に分解すると、理由は大きく2つに分かれます。過剰なオーバートルクでねじ切れた「純粋なねじり破断」か、ネジ山がサビや電食によって相手材と溶着した「固着破断」です。前者の場合、頭部が飛んだことで軸力(締め付け張力)自体は抜けているため、実はネジ山自体の摩擦抵抗はそれほど高くありません。一方、後者の固着破断は、母材とネジ部が分子レベルで噛み合っているため、破断面をいくら力づくでつまんでも回りません。

そこで必須となる初期対処が、化学の力を借りた「浸透作業」です。工業現場で圧倒的な支持を集める固着したネジの救出用潤滑剤「ラスペネ」(WAKO'S)などの超高浸透フッ素系潤滑剤を隙間に注油し、最低でも15分から30分、重度のサビなら半日ほど毛細管現象で浸透するのを待ちます。潤滑剤が行き渡る前に無理な力を加えると、わずかに残った掴み代(しろ)を削り落とし、自力解決の道を完全に閉ざしてしまうからです。

前田 葵
著者

前田 葵

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。