東京有明ベイホテル閉館の真相と跡地の現在|遠征民の選択肢を検証

東京有明ベイホテル閉館の真相と跡地の現在|遠征民の選択肢を検証

東京有明ベイホテル閉館の真相と跡地の現在|遠征民の選択肢を検証の見逃せないポイントをわかりやすく整理しました。

ネット上の掲示板やSNSでは、「インバウンドが爆発している今、有明にカプセルホテルを作れば確実に大儲けできるはずだ」という論調が頻繁に語られます。しかし、これはホテル経営の現場実態と不動産経済の力学を無視した典型的な誤解です。

第一の盲点は、「平日と週末・イベント開催日の極端な需要較差(デマンドギャップ)」です。東京ビッグサイトでコミケや大型モーターショー、AnimeJapanなどが開催される特定日には莫大な需要が生まれますが、それ以外の平日において、東雲・有明南部のカプセルホテルを満室にするインバウンド需要は限定的です。訪日外国人観光客の多くは、新宿、渋谷、銀座、浅草といった繁華街への滞在を好む傾向があり、臨海副都心の工業・住宅混在エリアに単独で泊まり続ける動機が薄いという現実があります。

第二に、昨今の建築基準法や消防法の厳格化、さらに地価と建築費の高騰です。現在、江東区湾岸部で新たにカプセルホテル規模の施設を立ち上げる場合、容積率や平米あたりの収益性を考慮すると、低価格カプセルユニットでは初期投資の回収に膨大な年数を要します。ディベロッパーがアッパーミドル向けのラグジュアリーホテルや長期滞在型レジデンスを優先して開発するのは、経済合理性に基づいた必然の帰結です。

山崎 陸
著者

山崎 陸

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。