多くの受験生や執筆者が最も頭を悩ませ、知恵袋や検索エンジンでも頻繁に質問が飛び交うのが、行末と行頭における記号の扱いです。ここには日本語の組版における絶対的な掟が存在します。
最大の鉄則は、「句点(。)や読点(、)、閉じかぎ括弧()」を行の最初のマス(行頭)に置いてはならないという点です。日本語の縦書き文章において、文頭に句読点が存在することは視覚的なノイズとされ、極めて不自然な印象を与えます。
もし文章を書いていて、行の最後のマス(20マス原稿用紙であれば20文字目)の文字でちょうど文が終わり、句点や閉じかぎ括弧が行頭(次の行の1マス目)にはみ出しそうになった場合はどうすべきでしょうか。正解は句読点のぶら下げ処理です。
具体的には、行の最後のマスの中に文字と一緒に句読点を書き込むか、あるいは原稿用紙のマス目の枠外(右下または直下の余白)に小さく句読点を添えて処理します。これにより、次の行の1マス目が句読点から始まる事態を物理的に回避します。この「ぶら下げ」は減点されるどころか、原稿用紙の正しい運用作法として高く評価される正規の手法です。
また、かぎ括弧の改行と行末ルールに関しても注意が必要です。セリフや引用が終わり、閉じかぎ括弧と句点が連続する場合(「〜〜〜。」)、通常のマス目であれば「句点」と「閉じかぎ括弧」を同じ1つのマスの中に収めて書くのが縦書き原稿用紙の標準的なマナーです。マス目を無駄に2つ消費することは「文字数稼ぎ」と受け取られかねないため、スマートに1マスに同居させることが推奨されます。