うつ病で過食が止まらない本当の理由|非定型うつの特徴と薬・最新対処法

うつ病で過食が止まらない本当の理由|非定型うつの特徴と薬・最新対処法

うつ病で過食が止まらない本当の理由|非定型うつの特徴と薬・最新対処法の全貌を丁寧に掘り下げてご紹介します。

精神医学の診断基準(DSM-5)において、古典的なメランコリー親和型の定型うつ病では「食欲不振・体重減少・不眠」が主徴とされます。一方、近年臨床現場で診断数が増加している非定型うつ病(新型うつ病と呼ばれる病態を含む)では、正反対の症状である「食欲亢進(過食)・体重増加・過眠」が診断クライテリアに含まれています。

厚生労働省の患者調査および精神神経学会の臨床報告によると、非定型うつ病の有病率はうつ病全体の約15〜30%を占め、特に20代〜30代の若年層や女性に多く見られます。非定型うつ病における過食のメカニズムには、以下の生化学的・神経心理学的要因が存在します。

脳内のセロトニン活性が急激に低下すると、脳は感情の安定を欠くだけでなく、満腹中枢を適切に刺激できなくなります。セロトニンの原料であるトリプトファンを脳内に取り込むため、身体は無意識にインスリン分泌を促す「高糖質・高炭水化物(菓子パン、スナック菓子、麺類など)」を強烈に渇望します。つまり、うつ病における過食は、枯渇した脳内神経伝達物質を緊急補充しようとする一種の「脳の防衛本能」として生じる現象です。

さらに、手足が鉛のように重くなる「鉛様麻痺」や、1日に10時間以上寝てしまう「過眠」が重なることで、基礎代謝と活動量が急減し、短期間での著しい体重増加を招く構造になっています。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。