多くの利用者が最も恐れるのが、現場に居合わせた際のハプニングバー客の逮捕リスクです。インターネット掲示板などでは「見ているだけの客なら捕まらない」「お金を払って遊んでいる側は被害者扱い」といった無責任な言説が散見されますが、刑事実務の現実はそれほど甘くありません。
法的な核心となるのは、公然わいせつ罪の成立要件です。公然わいせつ罪が成立するためには、「公然性」(不特定、または多数の人が認識しうる状態)と「わいせつな行為」(性交、類似性行為、性器の露出など)の両方が満たされる必要があります。ハプニングバーの店内において、パーテーションで完全に外界と遮断されていないスペースや、他の客が自由に出入りできるラウンジ、薄手のカーテンで仕切られただけの小部屋で行為に及んだ場合、その当事者となった客は完全に「公然わいせつ罪の正犯」として現行犯逮捕の対象となります。
一方、「行為をせず、酒を飲みながら観覧していただけの客」については、直ちに公然わいせつ罪の正犯として起訴される可能性は低いです。しかし、警察が踏み込んだ瞬間にその場にいれば、現行犯逮捕を免れたとしても警察署への任意同行を求められ、所持品検査、スマートフォンの押収、詳細な事情聴取を受けます。氏名、住所、勤務先が公的記録に残るだけでなく、深夜から翌朝にかけての拘束により家族や職場へ知られる社会的リスクは避けられません。