東京ビッグサイトで現在進められている工事は、単なる内装のリフレッシュではありません。東京都が推進する「都有施設長寿命化等基本方針」に基づき、基幹設備の更新や防災機能の強化、環境負荷低減を図るための大規模改修事業です。1996年4月の開館以来、年間1,000万人を超える来場者を迎えてきた施設構造は、空調設備、受変電設備、給排水管、防災システムの耐用年数限界を迎えており、抜本的な刷新が避けられない段階に達していました。
工事はイベント開催への影響を最小限に抑えるため、施設全体を閉鎖するのではなく、展示棟ごとに期間を区切って段階的に休館する手法が採られています。2025年1月から開始された西展示棟の部分休館を皮切りに、会議棟、東展示棟へと工事エリアが移行しながら進行しています。
関係者や主催者向けに提示されている最新の工程表によると、各棟の改修は数カ月単位のブロックに分けて実施されており、特定フロアの閉鎖期間中は隣接する棟や屋外展示場への迂回路が設定されるなど、施設内の動線が平時と大きく異なっています。