手相や身体計測において、小指の長さが標準的であるかどうかを判断する指標として古くから用いられているのが小指と薬指の第一関節の平均基準です。手を真っ直ぐに伸ばし、指同士を自然に揃えた状態で、小指の指先が薬指の第一関節の横シワとぴったり一致する位置が一般的な中央値とされています。
生体計測データや形成外科学の知見を総合すると、日本人の小指の平均的な長さは成人男性で約5.8cm〜6.3cm、成人女性で約5.3cm〜5.8cm前後です。薬指の第一関節と小指先端の位置関係を統計的に観察すると、小指が第一関節に届かない割合は日本人の成人の約30%〜40%に上ります。つまり、10人いれば3〜4人は第一関節より短い状態であり、特異な奇形などではなく誰もが持ち得るごく日常的な身体的バリエーションの一つです。
判定の際に留意すべき盲点が「指の付け根の深さ(水かきの位置)」です。小指の骨自体の長さは標準的であっても、手のひら全体の中で小指の付け根が他の指よりも一段下がった位置にある「ドロップフィンガー」と呼ばれる骨格タイプの場合、見かけ上で第一関節に届かないケースが多々見られます。手の甲側から指の骨を直に確認すると、骨そのものは決して短くないという例も珍しくありません。