衝撃的なニュースが世界を駆け巡った。カンヌ国際映画祭で頂点に立った新進気鋭の映像作家が、本作の完全映画化を発表したのだ。これまで何度も映像化が試みられ、その都度、凄惨なテーマゆえに議論を呼んできた歴史がある。しかし、今回のプロジェクトは規模が違う。国際共同製作として、当時の日米双方の視点を交えながら、人間の極限状態を描き出すという。
なぜ、今なのか。映画プロデューサーは会見で「これは戦争映画ではない。システムに取り込まれた個人が、どのようにして良心を麻痺させていくかを描く現代の物語だ」と語った。スクリーンに蘇る重苦しいメス音と、福岡の濁った海。私たちは再び、あの手術室の当事者として立たされることになる。