当時のワイドショーやニュース番組では「あなたとは違うんです!」という捨て台詞の部分だけがセンセーショナルに切り取られ、国民を見下した傲慢な発言であるかのように報じられました。
しかし、会見全文の流れを精読すると、福田首相の論理構成が見えてきます。福田氏は感情に流されて地位にしがみつくのではなく、政治の膠着状態を打開するために「自分という存在を客観的に見極めて身を引く判断をした」と主張していたのです。
相手を侮辱する意図というよりは、「物事を主観や感情論でしか見られない記者」と「全体を冷徹に俯瞰している自分」との視点の隔たりを口頭で突き放したというのが、文脈上の正確な実態でした。