『化粧』の持つ普遍的なメロディと物語性は、国境やジャンルを越えて多くの名ボーカリストたちを引き寄せてきました。中でも特筆すべきは、ジェジュン(J-JUN)によるカバーです。
ジェジュンは2013年発表のアジアツアーやリパッケージアルバム、さらには日本のテレビ音楽特番などで『化粧』を日本語と韓国語で熱唱。男性ボーカリストならではの力強くも繊細なハイトーンボイスで、原曲の持つ女性の悲哀を「性別を超えた普遍的な愛の絶望」へと昇華させました。これにより、中島みゆきの全盛期を知らない若い世代やK-POPファン層にも原曲の素晴らしさが一気に認知されることとなりました。
『化粧』を歌い継いできた主なアーティスト
- 桜田淳子:楽曲提供を受けたオリジナルシンガー。切なさを前面に出した歌謡ポップスとしての完成形。
- ジェジュン(J-JUN):圧倒的な歌唱力と情感豊かなパフォーマンスで国内外にリバイバル旋風を巻き起こした。
- 坂本冬美:演歌の枠を超越した表現力で、大人の女性が抱える情念と覚悟を見事に体現。
- 清水翔太:R&Bのグルーヴとソウルフルな歌声で、現代的な切なさを吹き込んだアプローチ。
- 工藤静香:中島みゆき楽曲の卓越した解釈者として、独特のビブラートと哀感で魅了。
- Bank Band(櫻井和寿):オーガニックなアレンジと男性視点の包容力ある歌唱でフェス観客を圧倒。
- ちあきなおみ:伝説のシンガーによる深遠な歌唱。昭和の夜の静寂を思わせる名演。
カバー曲を聴き比べたリスナーの多くが、最終的に「中島みゆき本人の原曲」へ辿り着き、その生々しい迫力に改めて打ちのめされるという現象が長年繰り返されています。