検索窓に「ウーバーイーツ配達員」と打ち込むと、サジェストの上位に並ぶ「稼げない」「オワコン」という不穏なワード。このウーバーイーツ配達員オワコン説の真相を探るには、市場のフェーズ移行を正確に捉える必要があります。
結論から言えば、「かつてのようにアプリをオンラインにして適当に走るだけで高収入が得られる市場」は完全に消滅しました。現場取材に応じた都内稼働歴5年の配達員(30代男性)は、自嘲気味にこう語ります。「2020年から2021年にかけては、雨が降れば1配達で1,500円近く跳ね上がり、1日中注文が鳴り止まなかった。今は注文数自体が減ったわけではないのに、配達員の供給過多とアルゴリズムの効率化によって、1件あたりの旨味が削ぎ落とされている実感がある」。
配達員の間で「単価崩壊」と嘆かれるウーバーイーツ配達員は稼げない理由の根本には、次の3つの構造的要因が存在します。
- 配達員の供給過多による注文の奪い合い:手軽な副業として定着した結果、駅前や繁華街に配達員が密集し、待機時間(アイドルタイム)が増加。
- 長距離低単価(通称:マグロ案件)の常態化:走行距離や想定所要時間に見合わない極端な低報酬案件が配車AIから提示されるケースが散見される。
- 生活防衛意識による注文件数の頭打ち:物価高に伴い、消費者のデリバリー利用頻度が選別され、繁忙期と閑散期のギャップが極端化。
つまり、「稼げなくなった」と叫んでいる層の多くは、旧来のやり方のまま漫然と待機し、低単価案件を反射的に請け負ってしまっているのが実情です。一方で、エリア選定や時間帯を冷徹にデータ分析し、後述するインセンティブを徹底管理している層は、今なお堅実な水準を維持しています。