NHKが公式に掲げる紅白の選考基準は、「今年の活躍」「世論の支持」「番組の企画・演出」の3点です。海外アーティストにおいてもこの原則は変わりませんが、実際の内定に至るプロセスには特有のハードルが存在します。
民放の大型特番とは異なり、NHKの出演料(ギャランティ)は規定に沿った額に抑えられており、数千万円規模の出演料を支払うことは原則ありません。それでも大物アーティストが出演を承諾するのは、「圧倒的な視聴者数へのアプローチ」「日本市場におけるプロモーション効果」、そして何より番組側の熱意ある企画提案が評価されるためです。担当ディレクターが渡米・渡欧を重ね、長文の企画書と熱烈な手紙で直接口説き落とすケースが水面下の日常となっています。