2人の距離が劇的に縮まった契機は、2016年に公開された大ヒット映画『ちはやふる -上の句・下の句-』での共演でした。競技かるたに青春を懸ける高校生たちを描いた同作で、広瀬すずは主人公の綾瀬千早役、野村周平は千早を幼少期から一途に想い続ける幼馴染・真島太一役を熱演。かるたの札を払う指先の皮がめくれ、全身筋肉痛に苛まれる過酷な合宿・撮影生活を共に乗り越えたことで、20代前半の若手俳優同士として唯一無二の連帯感が芽生えました。
さらに同年初頭には、日本テレビ系連続ドラマ『怪盗 山猫』でも共演を果たしています。ほぼ同時期に2つの異なる現場で濃厚な時間を共有した結果、一般的な共演者同士が持つ遠慮や壁は完全に打ち砕かれました。当時の制作スタッフやキャストのインタビューでも、「野村さんが現場のムードメーカーとして広瀬さんを絶えず笑わせ、精神的な重圧を和らげていた」という証言が残されています。2018年公開の完結編『ちはやふる -結び-』に至るまでの数年間は、まさに青春の全てをぶつけ合った黄金期でした。