編集部がデザイン制作会社、Webマーケティング担当者、個人の年賀状制作者を対象に実施した独自取材やSNS上の投稿分析では、用途によって素材の選定基準とトラブルの内容が大きく乖離している現実が判明しました。
特に問い合わせが集中するのは、新年の挨拶状を自作する一般ユーザー層です。「親族や友人宛てなら何を使っても平気だと思っていた」という声が多数を占めますが、自営業者やフリーランスが事業主名義で発送する年賀状の馬イラスト(無料)利用は、法的には明確な営業活動(商用利用)に分類されます。「個人の年賀状限定で無料」と明記されている素材を営業ツールとして使ってしまい、後から利用規約違反を指摘された事例が実際に報告されています。
また、昨今の競馬ブームに伴い、SNS上では競馬の馬のイラストを手書きしたファンアートやカット素材の需要が急増しています。しかし、ここにもファン心理の隙を突く罠が存在します。実在する名馬の名前や勝負服のデザインは、馬主組織やJRA(日本中央競馬会)の管理下にあり、商業利用はおろか、広告収入を得ている個人ブログに掲載するだけでパブリシティ権や意匠権の侵害リスクに直面します。「手書きだから著作権は自分にある」と思い込み、無断でグッズ制作や商用サイトの看板に仕立て上げるトラブルが後を絶ちません。