メディア露出が箱根駅伝に集中するため、「早稲田=長距離駅伝のチーム」と捉えられがちですが、これは明らかな誤解です。競走部の歴史を支えてきたのは、日本陸上界の黎明期から世界と戦ってきた短距離ブロック、フィールド、跳躍、混成ブロックの卓越した実績です。
日本選手権やインカレにおいて、短距離ブロックは100m、200m、400m、4×100mリレーで常に表彰台を争い、オリンピックや世界陸上の日本代表を数多く輩出してきました。短距離の科学的スプリント理論や効率的な骨盤前傾走法、神経系トレーニングの知見は、長距離ブロックにも積極的に共有されています。
長距離と短距離が同じグラウンドで互いのストイックな姿勢を目の当たりにし、刺激し合う多角的な環境こそが部全体の士気を引き上げています。「駅伝だけの大学」ではない総合陸上競技部としてのアイデンティティが、選手の競技人生を単一の価値観で終わらせない広がりを生んでいます。