福岡空港が「日本一便利な空港」と称される最大の根拠は、市街地との距離の近さにあります。国内線旅客ターミナルビルの地下に福岡市地下鉄空港線が直接乗り入れており、博多駅までの所要時間はわずか5分(2駅)、商業の中心地である天神駅までも11分という、世界の主要都市でも類を見ないアクセス性を誇ります。新幹線駅に降り立つ感覚とほぼ変わらないスピード感で都心部へ移動できることが、航空機の優位性を決定づけています。
しかし、この都市密着型の立地こそが、福岡空港最大の弱点である「門限(カーフュー)問題」を生み出しています。市街地のど真ん中に位置する騒音対策として、空港の運用時間は朝7時から夜22時までと厳密に制限されています。
羽田空港や航空管制の混雑、悪天候などによって出発が遅れ、福岡空港の上空への到着が22時を1分でも過ぎると着陸が許可されません。滑走路増設運用が定着した現在でも過密ダイヤに起因する遅延リスクはゼロではなく、門限に間に合わないと判断された便は、深夜に北九州空港へ代替着陸(ダイバート)するか、最悪の場合は羽田空港へ引き返す事態に陥ります。現地の運航状況や遅延情報は、当日の夕方以降、各社アプリや公式サイトで細かくチェックしておくことが防衛策となります。