永山家の家族構成は、長男で元モデル・俳優の永山竜弥、次男で日本を代表するトップ俳優の永山瑛太、そして三男である永山絢斗の3人兄弟として広く知られています。幼少期から兄の背中を追い、瑛太の出演作に刺激を受けて役者の道を志した絢斗にとって、兄・瑛太は憧れであり最大の目標でした。
それだけに、逮捕直後の2023年6月16日朝、自宅前で報道陣の直撃取材に応じた兄・永山瑛太のコメントは日本中に強い衝撃を与えました。「こればっかりはね、僕がどうこう言うことじゃない」「絢斗を許さないまじで」「役者になりたいなら絢斗自身でなんとかするべき」――。突き放すようにも聞こえるこの言葉の裏には、一体どのような真相があったのでしょうか。
家族問題や共依存関係を専門とする臨床心理の視点から見ると、瑛太のこの対応は「模範的な心理的バウンダリー(境界線)の確立」と高く評価されます。芸能界や家族間でありがちな「身内の不祥事を庇う」「親族が身代わりとなって謝罪し、本人の責任を希薄化させる」という行動は、本人の依存症からの回復を阻害する最大の要因(イネーブリング行動)となります。瑛太はあえて公の場で弟の罪を断罪し、「弟の犯した罪は弟自身の責任である」と一線を引くことで、絢斗を一人の独立した大人として扱いました。突き放すことこそが、弟を本当の意味で救う唯一の道であると理解していたからこその、痛切な親愛の情の発露だったと言えます。