『新世紀エヴァンゲリオン』の主軸を担ったキャスト陣は、2026年を迎えた現在、どのような活動を繰り広げているのでしょうか。シリーズの完結を経たことで、彼らのキャリアは単なる声優の枠組みを超え、新たな表現の高みへと到達しています。
碇シンジ役の緒方恵美は、自著『再生(仮)』で赤裸々に綴った通り、エヴァの収録によって心身を限界まで削りながらも、役者として圧倒的な進化を遂げました。近年では『呪術廻戦』の乙骨憂太役など話題作での怪演が記憶に新しいところですが、2026年現在も自ら主宰するクリエイター集団のプロデュースや精力的なライブツアー、さらに後進の育成機関の運営など、バイタリティ溢れる活動で声優界を牽引し続けています。
綾波レイ役の林原めぐみは、名実ともにレジェンドとしての風格を保ちつつ、ラジオパーソナリティとしての長寿番組や執筆活動、そして『名探偵コナン』(灰原哀役)などの国民的アニメで唯一無二の存在感を放ち続けています。彼女が語る「レイという少女を演じることは、感情を削ぎ落とすのではなく、極限まで内圧を高める作業だった」という回顧は、現代の声優志望者にとっても金科玉条の演技論として語り継がれています。
一方、波乱に満ちた道のりを歩んだのが式波(惣流)・アスカ・ラングレー役の宮村優子です。一時期はオーストラリアへの移住やバセドウ病の闘病による活動セーブを余儀なくされましたが、不屈の精神で『シン・エヴァ』を完走。現在は日本を拠点に声優・音響監督、さらにはYouTubeやイベント出演などを通じ、持ち前の快活なキャラクターでファンとの絆を深めています。
さらに、葛城ミサト役の三石琴乃は声優業にとどまらず、NHK大河ドラマやTBS系日曜劇場といった地上波テレビドラマへの出演を重ね、映像の女優としても確固たる地位を確立しました。渚カヲル役の石田彰は、その孤高の芝居力で数々のアニメ・ゲーム作品において「底知れぬキーマン」を演じ続け、碇ゲンドウ役の立木文彦も、ナレーターとしての不動の人気と迫真の演技で茶の間にその重厚な声を届けています。