試合の趨勢を決めたのは、誰もが引き分けを覚悟し始めた後半42分だった。相手のわずかなパスミスを見逃さなかった中盤のプレッシングから、素早いショートカウンターが発動。右サイドへ展開されたボールに対し、オーバーラップしたサイドバックが寸分違わぬクロスを供給する。
ゴール前への飛び込み。一瞬の静寂。そして、ネットが揺れた。スタジアムを包み込んだのは地鳴りのような歓声だ。土壇場で見せたこの集中的な爆発力こそ、現在の福岡が持つ最大の強みだろう。ベンチの控え選手たちも一斉にピッチへ飛び出し、喜びを爆発させた。