苗字に対する印象を大きく変えた立役者として、アニメやゲーム、小説などのエンターテインメントコンテンツの存在を外すことはできない。かつては「風変わり」あるいは「読みづらい」とされていた希少姓が、魅力的なキャラクターの創作名として採用されることで、一転して憧れの対象へと昇華した例は枚挙に暇がない。
2020年代半ばを過ぎた現在、海外のファン層にとっても日本の苗字は特別な意味を持ち始めている。作品を通して「五条」や「阿久津」のような固有の姓に触れた海外のファンが、漢字の意味や音韻の格好よさに感嘆するケースが定着した。エンタメ作品は、苗字という記号に熱量を吹き込み、世界的アイコンへと進化させたと言える。