名付けをめぐる法的環境の変化も、このトレンドを後押ししている。近年話題となった戸籍法における「氏名の読み方」に関する規定の明確化だ。極端な難読名や、漢字の意味と全く異なる読み方に対するチェックが厳格化されたことで、親たちの意識は「読みやすさの担保」へと向かった。
「男の子の名前で古風かつ珍しいものを選ぶ際、親御さんが最も気にするのは『初対面で正しく読んでもらえるか』という点です」と、行政書士は指摘する。読めない名前で子どもが将来苦労するのを避けたい。しかし、どこにでもある名前にはしたくない。この葛藤の着地点として、漢字自体は誰でも知っているが、組み合わせが珍しい古風な名が支持されているのだ。