東京都防災会議等の公式発表資料によると、東日本大震災による東京の死者数は7名、負傷者数は400名以上に上りました。大都市特有の構造的脆弱性が浮き彫りとなった象徴的な事例が、千代田区の九段会館における天井崩落事故です。専門学校の卒業式が行われていた大ホールで、吊り天井が崩落して2名が死亡、重軽傷者26名を出す惨事となりました。これを契機に、全国で特定天井の耐震基準が大幅に見直されることになりました。
沿岸部や埋立地では東京23区の液状化現象が多発しました。江東区新砂や若洲、江戸川区臨海町、大田区昭和島などの湾岸エリアにおいて、噴砂や道路の陥没、マンホールの浮き上がりが確認されました。千葉県浦安市のような大規模な住宅傾斜被害とまではいかなかったものの、インフラ配管の損傷など都市機能に確実な爪痕を残しました。
さらに火災も発生しました。江東区青海(お台場地区)のテレコムセンタービル近隣施設で発生したお台場火災をはじめ、都内各所で電気関係や危険物取扱施設から黒煙が上がりました。幸いにも大規模な市街地大火には至りませんでしたが、直下型地震時における同時多発火災の危険性を強く警告する事象となりました。