近年の消費動向を眺めると、家庭料理のトレンドは明らかに「無理のない実利」へと舵を切っている。その震源地となっているのが、クックパッド株式会社が発信する膨大な検索データだ。同社が運営するクックパッドの検索ログを見ても、手頃な食材同士を掛け合わせた検索ボリュームは高止まりを続けており、無駄を削ぎ落とした「時短節約料理」への需要は過去最高水準に達している。
外食産業が相次ぐ値上げに踏み切るなか、食品・料理メディア産業全体がこの手近な食材の再解釈に躍起になっているのは偶然ではない。手間の割に見返りが大きい料理こそ、日々の生活者が真に求めている回答だからだ。安価な食材でいかに贅沢な体験を紡ぎ出すか。その最前線に、豚肉と卵、そしてキャベツという極めてベーシックな三者が鎮座している。