時効成立後も、この事件に対するジャーナリズムやフィクションの探求は衰えることがなかった。塩田武士の小説であり映画化もされた『罪の声』は、犯行声明に使われた子供のテープ音声に着目し、巻き込まれた子供たちの「その後」という倫理的・人間的ドラマを照射して社会的に大きな話題を呼んだ。
また、スクープ報道で知られる週刊文春をはじめとする調査報道メディアは、捜査の裏側に潜む政治的思惑や、疑惑の人物に関する追跡取材を長年にわたり継続してきた。元捜査員による手記の出版や告白記事は、当時の警察組織内部でどのような対立や情報統制が存在していたかを明らかにし、風化しかけていた未解決事件への議論に再び火をつけた。捜査資料の断片がスクープとして公に出るたびに、真相解明に向けた新たな証言や情報提供が寄せられ続けている。