藤岡弘、の長期離脱に伴い、制作陣は番組存続をかけた重大な決断を迫られました。そこで誕生したのが、一文字隼人こと佐々木剛 仮面ライダー2号の投入です。佐々木剛は劇団NLT時代からの仲間であった藤岡の復帰を信じ、「藤岡が帰ってくるまでの留守を預かる」という固い誓いを立てて代役を引き受けました。
このキャスティング交代が、現代まで続く変身ポーズ 誕生秘話へと直結します。初代の本郷猛は「バイクの風圧を受けてベルトの風車を回転させる」ことで変身していたため、立ち止まった状態での固有のアクションは存在しませんでした。しかし、佐々木剛が自動二輪免許を所持していなかったことから、現場スタッフは「その場で身体の動きを使ってベルトにエネルギーを充填するポーズ」を考案したのです。
歌舞伎の型や空手の挙動を取り入れたこの変身ポーズは、当時の子どもたちの間で爆発的な社会現象となりました。その後、過酷なリハビリを経て第40話で復帰を果たした藤岡弘、も独自の変身ポーズを披露し、1号・2号が並び立つ「ダブルライダー」のフォーメーションが完成。昭和仮面ライダー 伝説の黄金期がここに確立されました。