数珠選びで最初に理解すべきポイントは、「略式数珠(片手数珠)」と「本式数珠(八宗用・宗派別念珠)」の構造的な違いです。ここを取り違えてしまうと、「他家の法要でマナー違反になるのではないか」という無用な不安を抱えることになります。
略式数珠は、輪が1重(片手)で作られており、宗派を問わずどの仏事にも持参できる汎用性の高い数珠です。現代の葬儀・告別式の参列者データを見ても、一般参列者の約8割以上が略式数珠を使用しています。珠のサイズは男性用として12mm〜15mm(主玉の直径)の堂々とした大きさで仕立てられており、手の大きな男性でも違和感なく手になじみます。
一方の本式数珠は、仏教の根本理念に基づき珠の数が「108個」で構成された2重の長い数珠です。宗派ごとに珠の並びや房の結び方、付属する親玉・四天玉の配置が厳格に定められています。実家の宗派が決まっている方や、施主・喪主を務める立場にある男性は、本式数珠を誂えておくと格式の面で間違いがありません。