あの日、空気が一変した瞬間を覚えている人は多いはずだ。フジテレビ系バラエティ番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』の人気コーナー「博士と助手〜細かすぎて伝わらないモノマネ選手権〜」。無名に近かったキンタロー。が披露したのは、国民的アイドルグループAKB48のエースを極限まで誇張したパフォーマンスだった。
似ているのか、似ていないのか。判別がつかないほどの怪演。審査員は腹を抱えて笑い転げたが、ファンの反応は容赦なかった。ブログのコメント欄は数万件の怒号で埋め尽くされ、殺害予告めいた言葉まで飛び交う事態に発展する。前田敦子という絶対的存在のアイコン性を、顔芸とダンスのキレだけで真っ向から解体してみせた代償は、あまりに重かった。