保育現場における行事の位置づけは、制度面からも大きな変革を迎えている。厚生労働省から引き継がれ、こども家庭庁のもとで運用される現行の「保育所保育指針」では、乳幼児期における感性と表現の芽生えが極めて重視されている。形通りの成果物を作ることよりも、子ども自身が素材に出会い、心地よさや不思議さを味わうプロセスそのものが発達の糧になると明記されているのだ。
ある認可保育所の園長は、「大人が満足するための見栄えの良い作品作りはもう過去のもの」と語る。0歳児が自立的に手足や指先を動かし、素材の質感や色彩の重なりに反応する瞬間をどう捉えるか。その視点こそが、現代の保育士に求められる専門性に他ならない。