私たちが普段手にする卵は、本当に安全なサプライチェーンを通ってきたものなのか。Netflixの調査報道ドキュメンタリー『Rotten: 食の不正』は、利益追求の陰で衛生基準が形骸化していくグローバル農業の歪みを冷酷に暴き出した。コスト削減のために過密飼育を強いられ、抗生物質の乱用と劣悪な環境が放置される現場の姿は、多くの視聴者に強い衝撃を与えた。
同様の警告は、NHKオンデマンドで配信されている食の安全を追った特別番組でも繰り返し鳴らされている。流通の広域化とスピード化が進む一方で、一度汚染が発生した際の被害規模はかつてないほど拡大しやすい。工業化された食肉・鶏卵産業において、消費者自身の防衛リテラシーがかつてなく問われている。