彼の演技力を語る上で欠かせないのが、コミカルさとシリアスさを自在に行き来する振れ幅の広さだ。かつて『のだめカンタービレ』で演じたドSな天才指揮者・千秋真一役は、今なお多くのファンに愛されるハマり役として語り継がれている。オーケストラの指揮棒を振る優雅な立ち姿と、シュールなコメディシーンで見せる振り切ったリアクションのギャップは唯一無二だった。
その系譜は、強面な元伝説の極道が専業主夫として奮闘する『極主夫道』へと鮮やかに受け継がれる。厳めしい表情でキャラ弁を作り、家事に全力を注ぐ姿は爆発的な笑いを呼んだ。漫画の世界観を実写に落とし込む際のバランス感覚は絶妙で、数々の人気作品を牽引してきた。二枚目のイメージに固執せず、キャラクターの面白さを極限まで引き出す探求心が、名作の誕生を支え続けている。