「勝って兜の緒を締めよ」の真意とは?家康・北条氏綱の由来とビジネス教訓

「勝って兜の緒を締めよ」の真意とは?家康・北条氏綱の由来とビジネス教訓

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このことわざの由来を巡っては、天下人となった徳川家康と、後北条氏2代当主である北条氏綱の2人の名が挙げられます。

文献上の確固たる記録として残る最古のルーツは、北条氏綱が1541年(天文10年)に嫡男・北条氏康へ遺した『北条五代記』所収の「二十五箇条の遺訓(北条氏綱公御書置)」です。その第5条に次の一節が明確に記されています。

「勝って兜の緒を締めよといふ事、初陣のときより心掛くべき事也」

氏綱は、敵に勝った直後は自軍に驕りが生じ、思わぬ油断から敗北を招く危険性を長男に説きました。一方で、徳川家康が大坂夏の陣で豊臣方を滅ぼした際、陣中で兜の緒を結び直して家臣一同に油断を戒めたという逸話も広く流布しています。どちらの将も、勝ち戦の後に訪れる慢心こそが最大の敵であると深く認識していたことが窺えます。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。