家庭でのケアを尽くしても呼吸状態が改善しない場合、それが単なる鼻づまりなのか、それとも気管支炎や肺炎、RSウイルス感染症といった下気道疾患へ進行しているのかを見極めなければなりません。日本小児科学会のガイドラインおよび救急医療の現場が警告する鼻づまり受診目安小児科の判断基準を頭に叩き込んでおく必要があります。
夜間に最も注視すべきは、赤ちゃんの服をめくって胸とお腹の動きを直接目視することです。以下に挙げる陥没呼吸チェック詳細まとめに該当するサインが出現していないか確認してください。
- 胸骨下部・肋骨の陥没:息を吸い込む瞬間に、鎖骨の上、あばら骨の隙間、みぞおちがペコペコと深く凹む。
- シーソー呼吸:息を吸うときに胸がへこんでお腹が膨らみ、吐くときに胸が膨らんでお腹がへこむ不自然な逆位相の動き。
- 鼻翼呼吸(びよくこきゅう):呼吸に合わせて小鼻がピクピクと外側に広がる。
- 下顎呼吸(かがくこきゅう):息を吸うたびに下あごを突き出すように上下させる。
- 努力性呻吟(しんぎん):呼吸の呼気時に「ウー」「ウッ」と苦しげな唸り声が漏れる。
これらの症状が1つでも認められる場合、あるいは1分間の呼吸数が60回以上(安静時の乳児の正常値は30〜40回程度)に達している場合は、体内の酸素飽和度(SpO2)が低下している明らかなエマージェンシーです。鼻をすする音だけでなく、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という喘鳴(ぜんめい)が混じっている場合も同様です。
また、全身状態の評価として「母乳やミルクを通常の半分も飲めない」「水分が取れずおしっこが半日以上出ていない」「あやしても視線が合わず、ぐったりして活気がない」「顔色や唇が紫色・土褐色(チアノーゼ)」を示している場合は、翌朝まで待つ猶予はありません。迷うことなく子ども医療電話相談8000番にダイヤルして専門の看護師・小児科医に即時判断を仰ぐか、地域の夜間休日急患センターへ直行してください。