近藤真彦のヒットによってお茶の間に浸透した本作は、その後、思わぬ形で新たなステージへと進化を遂げます。その決定打となったのが、少年隊の東山紀之がステージ上で見せた神がかり的なパフォーマンスでした。
間奏部分で羽織っていたスーツのジャケットを滑らかに脱ぎ捨て、空中で鮮やかに翻しながら再び腕を通す――いわゆる東山紀之のジャケットプレイは、単なる振付の域を超え、ハードボイルドな男の覚悟を身体表現へと昇華させた瞬間でした。ジャケットの裏地を翻す一挙手一投足に観客は息を呑み、この演出によって楽曲の持つドラマ性は視覚的にも完璧な完成形を迎えます。
この演出は、毎年大晦日に開催されてきたジャニーズカウントダウンコンサート(通称カウコン)において、象徴的なハイライトとして受け継がれることになります。アンダルシアに憧れてのカウコン歴代選抜は、各グループの中でも群を抜いたダンススキルと表現力を持つトップランナーだけに許された特別な舞台でした。東山紀之を筆頭に、堂本光一(KinKi Kids)、今井翼(タッキー&翼)、長瀬智也(TOKIO)、松本潤(嵐)、亀梨和也(KAT-TUN)、生田斗真、山田涼介(Hey! Say! JUMP)ら錚々たるメンバーが歴代のステージに立ち、黒のスーツを身に纏ってジャケットプレイを競い合いました。ファンにとってこの楽曲は、単なるノスタルジーではなく「事務所の矜持と美学の継承式」としての重みを持つようになったのです。