国立代々木競技場は、単なるイベント会場ではなく、日本の近代建築史に輝く傑作として世界的に知られています。設計を手掛けたのは、世界的建築家である丹下健三氏です。
最大の特徴は、巨大なケーブルで屋根を吊り下げる「吊り屋根構造」。第一体育館では主ケーブル2本から全体を吊り、第二体育館では1本の主柱から螺旋状に屋根を吊り下げています。この画期的な構造によって、アリーナ内部に視界を遮る柱が一本も存在しない大空間を生み出すことに成功しました。
2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて実施された大規模改修工事では、耐震性の強化やバリアフリー化、客席の更新が行われつつ、丹下健三が描いた流麗なシルエットが見事に継承されました。その普遍的な構造美と歴史的価値が評価され、2021年には国の重要文化財に指定されています。イベント来場時には、ぜひ外観のダイナミックな曲線美にも目を向けてみてください。